③の「検査受けてから検査結果聞くまでの恐怖」については
この段階はね もう検査受けちゃった状態だからね。
検査を受けに行ったんだから何か大きな仕事したような安堵感と、
そして検査結果について「祈る」気持ちくらいしかないんだよね。
あとは何もしようがないから。
検査を受けるまでが大仕事なんだよ。心の。

人によっては、この検査受けてから検査結果聞くまでが一番怖いっていう人もいるかも知れないね。その人の身体の状態とか、何でこの検査を受けることになったのか等の状況が人それぞれ違うからね。
僕の場合は「検査受けるまで」が怖かったわけだ。
ゆえに「エイズノイローゼ」ではなくて「HIV検査ノイローゼ」ということになるんだな。



そうであっても、検査結果を聞きに行くのもそりゃ怖いよ。
僕の場合は、保健所で検査受けたから検査受けてから検査結果聞けるまで1週間あったからね。
「結果聞きに行かんといたろかな」とか「その場合 どうなるんだろ」とか漠然と何度か
考えたよ。

採血された後は、安堵感みたいなものがあるから、ちょっとリラックスできるけど
1週間後に検査結果を聞きに行くその日が近づくにつれ、やっぱ怖くなってくるよ。

そういう意味では即日検査の方が待たなくても良いからこの待つ間の恐怖はあまりないかもね。
期間があったらいろいろ考えてしまうからね。心の準備は多少は出来るけどさ。

でもさ、検査結果聞きに行く日が近づくにつれて、もう何かそわそわしてくるね。
恐怖というか「そわそわ感」かな。気持ちが落ち着かないって感じ。
でも普通は恐怖のマックスは「検査受けるまで」なんだと思うんだよね。

検査結果聞きに行く日はね、もう「あきらめた感」もちょっと入ってるような気もするね。
それまでに恐怖に縛られて考えすぎて、疲れてる部分もあるからね。
「陽性の結果だったら しょうがないや」って感じになったよ。僕はね。

良いように言えば「腹をくくった」って表現もあるだろうけど、
そんなにカッコイイもんじゃないね。
僕の場合は「考え疲れ」とちょっとした「あきらめた感」が入ってたね。
でもやっぱ落ち着かないんだよな。

たとえば、コンビニの前とかの灰皿スタンドでタバコ吸っても何度も嗚咽出るし。
タバコ吸ってリラックスしたいはずなのに、嗚咽して涙目になったりして。
横でタバコ吸ってる人に何やってんだって感じでジロジロ見られたりして。
心のどこかでやはり緊張してるんだろうね。
最終的に身体をひきずるようにして検査結果を聞きに行ったけど。



検査結果は保健所のかなり狭い個室で受けたのだけれど、
封筒渡されて「自分で確認してください」って担当の人に言われたときは 
心臓バクバクだったけどね。
まぁ超個人情報だからね。担当の人が結果の用紙を勝手に見れないんだろうね。
「お前は何も言わないのかよっ。自分で封筒開けて 中身確認するのかよっ」って
思ったけど。3畳ほどの狭い個室でね。
そういうシュチュエーションで確認しろって言われたら そらバクバクするよね。


まぁこれはね 人によってその検査結果聞くときに何を感じるのかは 
どれくらいの期間悩んだか、恐怖したか、何を考えたか、その人がどういう生活状況や 
どういう身体の状態かで違うと思うしさ。一概には言えないだろうけど。






さて、HIV検査ってこういう恐怖を感じながら 
そして自分から検査を申し出て受けないといけないわけだ。

正直さ、ちょっとしんどいなって思うね。




でも恐怖はこれだけじゃないんだよな。
いままでは「HIV検査受けようとしている状態での目前に迫る検査についての恐怖」について考えたわけだね。
他に「根本的な恐怖」を考えないといけないし。

多いよな、この「恐怖」の種類。どんだけ「恐怖」を抱えてるんだよって感じだよね。
そら、みんな検査受けに行かんわな。