この「恐怖」について考える⑤

さて、「検査という行為自体に対する漠然とした恐怖感」について考えましょか~。

これはさ、後から思い返すと自分で自分自身に「バカじゃねえの?」って思えるくらいにものすごく細かい内容の恐怖や妄想もあるけれど・・・。


ちょっと細かくなるし、内容が少し幼稚じみているのもあるけれど書いてみよう。


まず、HIV検査って血液検査をするってことだね。
血液検査だけって言っても 一応は医療行為を受けるってことになるわけだよね。
医療行為を受けるってのは、医療関係者じゃない限り、
緊張するよね。慣れてないから。
HIV検査じゃなくても、病院に行くのは嫌だし、しかもHIV検査って 
たいがいは自分から積極的に受けにいかないといけないでしょ?
風邪とかだと内科に行くよね。HIV検査って漠然とそういう診療科に行くわけじゃなくて、
「HIV検査をしてください」って自分から特定して行くわけだから。
かなり緊張するよね。

普通の診察を受けるのでも予約なんかを電話でするときとか嫌だもん。慣れてないから。
電話する前にちょっと深呼吸してから掛けたりするよね。僕だけかな~。

そういう意味でさ、医療行為を受けるってことは、
ただでさえ緊張して ストレスを感じるもんなんだよね。
こういうストレスも恐怖に繋がってると思うんだよね。
知らないよく分からない所に「行きたくないストレス」。
実際はそこに行ったら、「ああこんな感じなんだ。こんなもんなんだ」ってなるけどね。
でも普通は病院とか医療行為を受けることに慣れてないからさ。




そして血液検査の結果としてHIVに「陰性」か「陽性」かが分かってしまうわけだよね。
と言うことは、そのどちらかになるってことなんだよな。
「う~ん もう少しの努力で陰性ですね」とかにはならないわな。

つまり、白黒はっきりするってこと。これは怖いよ。
だって白黒はっきりするんだから。グレーゾーンはないわけだ。
それでここで、多くの人は「半々」に感じてしまうんだろうね。
つまり「陰性」なのか「陽性」なのかは50:50のフィフティフィフティに感じてしまうんだね。
そんなねぇ、コイントスじゃないんだからさ。
半々ってこともないんだろうけどさ。
HIV検査の全件数における「陽性」の結果の割合って1%くらいって聞くし。
まぁゲイだけの割合ならもう少し高めの3~5%くらいじゃないかと僕は思ってるけど。
ゲイ以外の人も検査受けるからね。
それでもさ、多くの人は半々に感じてしまうんだろうね。
そりゃ怖いよ、そう考えてしまったら。
こういう恐怖も少しはあると思うんだ。




あとさ、ここからはもう「恐怖」なのか「妄想」なのか、よく分からないくらいのそういう恐怖を書くと

たとえば、採血するときの針ね。「使い回ししてんじゃねえか」とかそういう妄想ね。
ネットでもそういう心配を書いてる人がたまにいるよね。
いや、これはバカにするもんじゃないと思うよ。
ストレスや恐怖があるから、いろんなことを考えてしまうもんなんだよね、人間って。
僕もね、採血されるときは、お医者さんが袋の封を切って新品の針を使ってるのを、鋭い目で確認したよ。
だって怖いもん。
そりゃ、しっかり確認するさ。あっお医者さんじゃなくて僕がね。




あとはね、僕は保健所で検査受けたけどさ、検査受けに行くときは窓口に行って
「HIV検査を受けに来ました」って、まずは保健所の職員の人に言うわけだね。
僕の妄想はさ そのときの職員が「昔の同級生だったらどうしよ」って考えたよ。
いや、ほんとに・・・。
そりゃ、昔の同級生がその保健所の職員である可能性はゼロではないだろうけどさ、
何が問題かって言うと、
「可能性がかなり低いことまで、何度も考えてしまうこと」なんだよ。
この妄想じみたことは人によって様々なんだろうけど、
みんなでその妄想の一覧作って読んでみると爆笑するかもね。

それくらい、人間ってさ、恐怖の中にいるといろいろ妄想してさ、
その自分が勝手に作った「妄想」によって、さらに恐怖を繰り返すもんなんだな。
僕は今回 検査受けて それが良く分かったよ。
しんどいよ~ そんなこと繰り返してたら。